近現代の闇を照らし、新たな関係のあり方を模索する。
見えないものに目を凝らし、言葉にならない声に耳を澄ます……。
そこから生まれるものとは?
福田村事件、部落差別、3.11、済州島4.3事件、少年刑務所詩集、原発、ハンセン病、アウシュビッツ……。
気鋭の4人が、近現代で起こった事件の深層に迫り、そこから浮かび上がってくる問題点を検証しながら、
人間の未来、新たな関係のあり方を探っていく座談会を収載。
<内容>
第1章 同調する風景
『1923年福田村の虐殺』から考える/過ちを認めない人々/
グレーゾーンのなかの思考停止──済州島の悲劇/廃仏毀釈、3・11の東京/
人を貶めて自分を「高める」/他
【休憩時間にて──部落差別のこと、ハンセン病のこと】
第2章 歌の力
震災復興応援ソング/歌をなくした被災者/言葉を吐き出させる「場」、詩の効用/他
第3章 共感へ
受けとめることの大切さ──少年刑務所の中で/言葉の胎児たち──記憶の底に隠れているもの/
歌が羨ましい/封印された記憶、封印できない記憶/「大丈夫」という神話/「共に感じる」とは?
座談会を終えて:寮美千子、姜信子、中川五郎、末森英機